リッツ・カールトン 前日本支社長の講演を聞いて パート2
事例A
東京のホテルで、高野氏の講演会が開催されました。担当ウェイターは、演台にミネラルウォーターのペットボトルとグラスを用意します。
高野氏は、このよくある何気ない光景を切り取り、ホスピタリティについて語りました。
~講師のニーズは10人10色~
①ペットボトルのキャップを覆う透明なキャップシールを見て、ニューボトルであることが確認できてうれしい・・という講師
②キャップシールは、講演が始まってから自分(講師自身)で剥がすのは煩わしいので、事前に剥いでおいてほしい・・という講師
③キャップを外して、すぐ注げるようにしておいてほしい・・という講師
④喉がすぐ乾くタイプなので、あらかじめ、グラスに一杯だけ注いでおいてほしい・・という講師
⑤キャップシールだけ剥がして、キャップの詮はは開けないでほしい、あるいは一旦詮を開けて、またキャップを閉めておいてほしい・・という講師
まだまだあるかもしれません。
そのような10人10色の講師のニーズにどう対応していくか?
実は、ここに、<ホスピタイティ溢れるサービスができるか、どうか・・>のカギがあると言います。
演台に用意されたペットボトルとグラスを講師が見て、『あっ、悪いけど、お水、1杯だけ先に注いでおいてもらえるかな?』「はい、かしこまりました」とアクションを起こすのは、単なるサービス。
おもてなし溢れるサービスとは、講師が言う前に気が付いて提案するサービス・・。
例えば、
「演台には、ミネラルウォーターのペットボトルとグラスを用意させて頂きました。透明なキャップシールだけでもあらかじめ外しておきましょうか?」
『あぁ、有難う。最初は緊張して手が震えるので、助かるよ!』
「かしこまりました。他に何かお手伝いできることがありますか?」
『そうだなぁ、できれば先にグラスに1杯だけ、水を注いでおいてもらえると、もっと助かるよ。』
「かしこまりました・・」
対話を通して、お客様のニーズに寄り添い、スピーディーにアクションを起こす!
リッツ・カールトン 前日本支社長の講演を聞いて
連泊のお客様がジョギングから帰ってきました。見ると玉の汗です。
対応A
お客様『のどが渇いた、お水をもらえるかな?』
従業員「あちらの自動販売機をご利用下さい」
対応B
お客様『のどが渇いた、お水をもらえるかな?』
従業員「かしこまりました。少々お待ち下さい」と言って、グラスに入った冷水を手渡す。
対応C
ジョギングから帰ってきたお客様に気付いた瞬間、駆け寄って「お疲れ様でした。冷たいお水でもお持ち致しましょうか?」と声を掛け、冷水と冷たいおしぼりを手渡す。
Cのような対応が身についているといいですね。
お客様から言われる前に、お客様の希望を察知し、アクションを起こす。
『スピード感とタイミングがおもてなしの命!』
続きはまた次回。