余計な一言・・
<たった一言が、人の心を温める。たった一言が人の心を傷つける。>があります。
人間関係のささくれは、およそその<たった一言>にかかっている・・といっても過言ではないと思います。
司会の仕事もウエーターの仕事も、他者に何かお願いしたり指示したりする時、気をつけなければいけないのが、<乱暴な一言や、余計な一言を言わない>ということです。言いたくなっても、ここは1つ我慢です。
よくある例です。大きなパーティーの準備の真っ最中です。
ベテランのウェイターさんと新人とのやり取りです。
『なに、のんびりやってんだ。もうすぐお客が入ってくるだろう。コレじゃ食事も行けやしない』
新人達は、やるべきことが明確でなかったりすると、慣れない為に動作も緩慢で、いわゆるキビキビ動けません。
そこへいきなり、このような乱暴な物言いと、余計な一言では、新人のモチベーションは一気に下がり、物事の進捗はますますペースダウンしてしまいます。
『あと5分で仕上げて、お客様をお迎えし、交代で食事に行きたいと思う。君はこれと同じ皿を20枚ずつ、隣の部屋の料理卓へ。テーブルの角(かど)へ、全部で4箇所に振り分けてほしい。いいかな?』
小学生に、「教室を綺麗にしなさい」といくら言っても、動きは散漫で集中は期待できないそうです。
変わりに、「ごみを10個拾いなさい」と具体的に言うと、目の色を変えて集中して拾うそうです。
指示は、具体的に明確にします。時間やお皿の枚数といった<数字>が入ると、イメージしやすくスピードアップが図れます。
新人の動きのスローを責めたり、自分の思い通りに行かない愚痴をこぼしても、何の解決にもなりません。イライラが蔓延し、ここに人間関係の悪化が生じます。
今、富山の薬屋さんの名言を心の中で反芻し、上司から部下へ、先輩から後輩へ、ベテランから新人へ・・のコミュニケーションのコツを考えています。