司会のウラワザ

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よりよい人生をめざして                       

つもり

d0054785_1651869.jpg昨日、特別養護老人ホームにいる70才になる東京の叔母を見舞う。半月ぶりということもあって、叔母は大喜びで、ベッドの中から私に握手を求めてきた。
「叔母ちゃん元気そうだね」「あっ、髪の毛、きれいに染めたね、随分若返ったよ」と、私は明るく声をかける。そして「叔母ちゃん、恋人でもできたんじゃないの?」と冗談まじりに私が言うと、叔母に笑顔がこぼれ、「おっ、その笑顔、いいねぇ、ますますもてるようになるよ」と、言うと、叔母は顔を崩して笑顔満開となる。私の冗談まじりの声掛けで、叔母の内面が変化し、少しだが元気になったような気がする。迷ったけれど、来てよかった・・と思う。

失敗もあった。
箪笥の衣類を、冬物から夏物へと入れ替え作業をした。叔母いわく「それは夏物だけど、色がよくないから、実家へ持って帰ってほしい」「それは冬物でも、足が冷えるから箪笥に残しておいて・・」  衣類には人一倍こだわりを持っている叔母なので、一つ一つ叔母に見せて、許可を取りながら作業を進めていく。
その叔母が次第にノラナクなってきた・・・。

どうやら私の一つ一つの衣類の見せ方が、速すぎるようだ。また、ベッドに寝ている叔母にとっては、私の衣類の見せ方が、見えにくくて気に入らないらしい。
ベッドと箪笥の距離は約2メートル。私はその箪笥脇で叔母に衣類をみせていた。

今度は、衣類を一つ一つ、叔母の顔近くまで持っていって見せてあげた。叔母は片手(右半身麻痺の為)で、衣類にさわってみたり、顔に当ててみたり、その風合いを確かめ味わい、楽しんでいるようだった。とても満足そうな顔をしている。

私はふと気が付いた。私は、叔母に衣類を一つ一つ「見せていた・・つもり」だが、叔母にはよく「見えていなかった」のだ。

何年か前の、山川静夫アナウンサーの手記を思い出す。
少人数のお酒の席、宴もたけなわ、ベテラン山川アナが新人アナウンサーに手渡したメモ・・・・・
『君は一生懸命伝えているが、伝わっているか・・・酔って候 山川』とメモ書きした箸袋を手渡した、という話し。

「伝えている(つもりでいる)が、伝わっているか・・・?」
「見せている(つもりでいる)が、ちゃんと見えているか・・・?」  この二つの疑問符が、改めて私の胸に迫ってきます。

叔母を見舞ったお陰で、又一つ、大切なことを学ぶことができたように思います。
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by qqbh8530 | 2005-06-23 17:32 | コミュニケーション

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