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司会のウラワザ

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よりよい人生をめざして                       

鉛筆さまと水性ペン


ある新人司会者が、祝電に、振り仮名や読み上げる順番の数字を、よりによって<赤のボールペン>で、書き込んでしまいました。
消しゴムでは消えません。その祝電には、赤のボールペンの文字がくっきり残ったままです。
当然翌日、お客様からホテル担当者経由で、司会者にクレームです。

一生懸命さゆえに、間違えてはいけないという真摯な思いゆえに、目にも鮮やかな<赤のボールペン>を使って、それもまた力いっぱい強く書き込んでしまったわけです。

基本的には祝電は、ホテルから司会者に渡された時と同じ状態でホテル側に返さなければなりません。

やはり赤でも黒でも青でも、ボールペンはいけません。
なんといっても<鉛筆>です。
それも読んだあと、消しゴムで消しても、跡が残らない程度の<筆圧>で書き込むのです。


書き込みの筆記用具に関連して、私も新人の頃ヒヤヒヤの思い出があります。
ちょっと恐い系の方々の主催するパーティーの司会を仰せつかりました。
新築ビルの一角の庭園で行われたガーデンパーティーです。

秋の終わり、その日は風が強く、時折り小雨がぱらつく天候でした。
私は司会資料の書き込みに、よりによって水性サインペンの赤と青を使用していました。

司会レクチャー台はありません。マイクはありますが、マイクスタンドはありません。
右手でマイクを持ちます。左手で資料を持ちます。
時折り迫り来る横風に、資料が舞わないように必死です。

ただでさえ緊張するシーンに気苦労はさらに重なります。
そして・・
いつしか小雨がぱらつきはじめ、私の資料の上に落ちてきます。

・・・  ・・・  ・・・

みるみるうちに、司会資料に書き込まれた水性ペンの文字は溶け出しました。縦横無尽に走り出す始末です。

・・・参りました・・・

今でこそ懐かしい思い出です。
しかしその当時はとんでもありません。
正直ものすごく恐かったです。。
身体中が硬直し、手も足もがくがくと震えておりました。
舞って舞って舞い上がりました。
この時ほど、自分は司会にむいてないと強く思ったことはありません。
まぁ、それでもどうにかこうにか、事無きことを得まして、こうして私、生きております(笑い)。

司会資料の書き込みはやはり鉛筆(シャーペン)に限ります。
消す事もでき、にじむ事もありません。

ちなみに私は、デビュー以来、オレンジ系の色をしたTombow鉛筆、濃さはHB、頭に消しゴムの付いたものを愛用しております。
by qqbh8530 | 2007-07-07 06:32 | 司会

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by こうちゃん