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司会のウラワザ

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よりよい人生をめざして                       

謙虚さに学ぶ

尊敬する松原泰道氏(南無の会会長)の講座を聞きに行ったことがあります。もう15年も前のことになるでしょうか・・。
記憶は定かではありませんが、確か『良寛さんの作られた詩(うた)』に関しての朝日カルチャーセンターでの講座だったと思います。
何よりも印象的だったのは、氏の講座に臨む在り方が実に『謙虚』であったことです。

講座の開口1番、この講座に出席しているメンバーに対し「お忙しい中をこうして私の講座を聞きにお越し頂きまことにありがとうございます」と丁寧にお礼を述べられました。

そしてさらに「こうして皆さんと一緒に、良寛さんのことを調べることができることを、とてもうれしく思います」とおっしゃいました。

講座の終盤近くになっても、相変わらず「謙虚さ」の一文字で象徴されるような松原氏の講座が進んでいきました。

教えを請うというよりも、一緒に一つのことを調べ学ぶ・・といった感覚を覚えています。



そしてもう一人、1975-1988年まで朝日新聞の「天声人語」を担当されていた辰濃和男氏もまた『謙虚さ』が似合う方としてとても尊敬しています。

辰濃氏の著書「文章の書き方」の前書きにこう記してあります。少し長くなりますが紹介させて頂きます。

〔・・・ここ数年、文章を語る機会が何回かありました。
文章のコツを語るなんていうのはまことにおこがましい話なのですが、おこがましいと知りつつ、語っているわけですから、われながらいい気なものだと思います。話すだけではなく、今また文章のことを書こうとしている。いい気になるなよと己を戒めつつ、書き続けることにします。
おこがましいと知りつつ、なぜ文章のことを書くのか。
それは「文は心である」ということを少し考えてみたいと思ったからです。・・・・・・・1部省略・・・・・
正確に物事を見る訓練をおろそかにしている人が、はたして正確な文章を書くことができるでしょうか。・・・一部省略・・・ひとりよがりなことばかりを言っている人が目配りのきいた、均衡の取れた文章を書くことができるでしょうか。
表面はごまかせるかもしれません。しかし心のゆがみは、その人のどこかに現れます。・・・〕

以上の文章に、辰濃氏の人となりを感じます。謙虚さを感じます。同時に文を書くことで己を研鑽し続けてきた「厳しさ」もまた感じます。

正確にものごとを見る訓練をしているだろうか、いらいらせかせかの気分のままで机に向かっていないだろうか・・・思わず自分自身に問いかけてしまうほど、松原氏の在り方、辰濃氏の心構えに刺激を頂いています。


ブログを書き続ける者として、またプロ司会者としてとても大切な心構えを示して下さっているのが、松原氏であり、辰濃氏であります。
改めて自分の今の在り方、そして本当はどう在りたいかを知る手がかりになればと思っています。
by qqbh8530 | 2005-11-15 01:34 | よりよい人生の為に

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by こうちゃん