自分本位の紹介
新郎新婦のリクエスト曲、小田和正の「たしかなこと」を、ソリストが心を込めて唄いました。
その唄の詞もメロディも、なぜか心に沁みて、列席者の中には涙する方もいらっしゃいました。
唄が終わった時、私はつい『お二人のリクエスト曲、「たしかなこと」を聞いて頂きました』と言ってしまいました。
その瞬間、背筋がぞっとしました。
(アッ!!いや待てよ・・、
「二人のリクエスト曲・・」と言って紹介してしまって、はたして良かったのだろうか?)
そういえば事前情報では、披露宴でもこの曲を使用すると聞いている。
きっとお二人には、よほど思い入れのある曲に違いない。そうであればなおさらこと、式とパーティーのトータルの中で、お二人の演出イメージがあったに違いない。
そのお二人の「演出イメージ」を聞きもしないで、何故勝手に、そう紹介してしまったのだろうか?
唄の後先で『「この曲は、お二人のリクエスト曲です」と紹介してもいいですか?』と、何故確認しなかったのだろうか?
中には必ず、「司会者からの紹介は、一切不要です」という方も少なからずいらっしゃいます。
「気付く人は気付く・・それで十分です。取り立てて私達のリクエスト曲・・なんて絶対言わないで下さい」
こういう方も実際にいらっしゃるのです。
ベテランのつもりが、なんだか躓いてしまいました。
あらためて、原点に立ち戻らなければいけません。